他山の石

日記

日本のPCR検査の遅れについて「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」の尾身副座長が「韓国やシンガポールはSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)の経験があっためにPCR検査の体制が確立していた」と述べていたが、それを聞いて頭に浮かんだのは、かつての仕事先のCIO(最高情報責任者)の言葉です。

  • 日本の情報技術者は何故他システムで起きた障害を参考にしてシステムを作らないのか?
  • 先人たちが身をもって経験した落とし穴(障害)と「こっちの道を通ったらその落とし穴があるぞ!」と教えてくれているのにその道を通ろうとする。
  • 挙句は「落とし穴はこうやって作られた」と言っているのを「そのようにしないようにしよう!」ではなく、自ら作って自ら落ちようとする。
  • それとも、他システムで起きた障害は自分の開発しているシステムでは起きないと思っているのかねぇ?

その当時は情報技術者という括りで話されていたのですが、今回のPCR検査の遅れの説明(言い訳)を聞いていると、どうも政治家や医者を含め日本人全体のように思えます。

また、情報システムにおいては当時よりもその傾向が強まっているように思えます。
その原因は大きく

  1. システムを設計する技術者が障害を経験していない
  2. 障害発生時にリカバリ(回復)対応はするが原因を追究しない

の2点にあるのではないかと考えられます。

ただ、PCR検査にしてもシステム設計にしてもやればできることをやっていないだけです。
国や情報産業としての全体像を今一度考え直す時期がきているのではないでしょうか?

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